コールセンターのオペレーターが一日中使うヘッドセットは、通話品質と作業効率を左右する最重要機器の一つです。しかし、市場には数多くの選択肢があり、「ノイズキャンセリング」「Bluetooth 5.4」「ENC」などの専門用語が並ぶ製品ページを読み比べるのは時間の無駄に感じられるでしょう。本記事では、2026年現在でコールセンター導入に適したマイク付きヘッドセットを5モデルに絞り込み、実務の視点から徹底比較します。

このコールセンターヘッドセットランキングの選定基準
今回の5選は、以下の4つの観点で評価しています。
通話品質(マイク性能・ノイズキャンセリング) コールセンターでは、オペレーターの声をクリアに相手に届けることが最優先です。AI搭載のENC(Environmental Noise Cancellation)機能の有無、マイクの感度と周波数特性、そして実際の騒音環境での通話品質を重視しました。
長時間装着時の快適性 8時間以上の連続使用が一般的なコールセンターでは、ヘッドバンドの圧迫感やイヤークッションの通気性が、オペレーターの疲労度に直結します。重量、調整幅、イヤーマフの回転機構など人間工学に基づいた設計を評価しました。
接続性と運用のしやすさ USBドングル、Bluetooth、有線USBの複数接続方式に対応しているか、マルチポイント接続でPCとスマートフォンの切り替えが可能か、また主要なUCプラットフォーム(Zoom、Microsoft Teams、Webex)との互換性を確認しました。
コストパフォーマンス 単体価格だけでなく、バッテリー寿命による充電頻度、付属品(充電スタンド等)の充実度、保証期間など、トータルでの運用コストを考慮しました。
2026年おすすめコールセンターヘッドセット 厳選5選
第1位:Nuroum HP31D — コストパフォーマンスと最新技術の両立
Nuroum HP31Dは、2026年現在、コールセンター向けヘッドセットの中でも特に注目を集めているモデルです。AI搭載のENCノイズキャンセリング、Bluetooth 5.4対応、最大45時間のバッテリー寿命を、1万円台後半という価格帯で実現しており、導入コストを抑えつつ最新機能を導入したい担当者に最適です。

最大の強みはAIノイズキャンセリングの精度です。 HiFi 4 DSPプロセッサーとニューラルネットワークを組み合わせたProperClean™ 2.0技術により、最大99.9%の背景ノイズを低減します。コールセンター特有の複数オペレーターが並んで通話する環境では、隣席の会話声やキーボード音が相手に漏れるのを効果的に防ぎます。2本のECM全指向性マイクが通話音声を高精度で捉え、AIによる音声ブーストとノイズ低減を同時に行うため、在宅勤務時の子どもの声やペットの鳴き声など、従来の信号処理では除去困難な雑音にも対応します。
バッテリー寿命も圧倒的です。 1回の充電で最大35時間の連続通話、最大45時間の音楽再生が可能で、2日間のフルシフトを1回の充電でカバーできます。コールセンター運用では「勤務中にバッテリーが切れる」というリスクが最も避けたい事態の一つですが、HP31Dであればその心配はほぼありません。さらに専用の充電スタンドが付属するため、オペレーターは退席時に置くだけで自然に充電でき、運用管理が非常に簡単です。
接続性の柔軟性も優秀です。 Bluetooth 5.4によるマルチポイント接続で2台のデバイスを同時に接続でき、USBドングルによるPCへのプラグ&プレイ接続も可能です。30msの超低遅延は、ビデオ会議での音ズレを感じさせず、TeamsやZoom、Webexなど主要プラットフォームすべてでシームレスに動作します。また、USB Type-A / Type-Cケーブルによる有線接続にも対応しており、Bluetooth非対応の従来型PCでも使用できます。
快適性面では、ふわふわのイヤークッションとパッド付きレザースリングの伸縮ヘッドバンドにより、長時間の使用でも圧迫感が少ない設計です。250°回転するブームマイクは左右どちらの耳にでも装着可能で、180°回転するイヤーマフが様々な頭の形状にフィットします。
価格は税込14,382円(期間限定10%OFF適用時)と、同等の機能を持つ他社製品の半額以下に設定されています。 JabraやPolyの上位モデルと比較して、機能面での大きな差はなく、予算をかけずに最新機能を導入したいコールセンターにとって非常に魅力的な選択肢です。
| 項目 | Nuroum HP31D |
|---|---|
| 価格(税込) | 14,382円 |
| マイク | ECM全指向性×2本 |
| AI ENC | ○(ProperClean™ 2.0) |
| Bluetooth | 5.4 |
| 連続通話時間 | 最大35時間 |
| 音楽再生時間 | 最大45時間 |
| 通信距離 | 約20m |
| 遅延 | 30ms |
| マルチポイント | ○(2台同時) |
| 充電スタンド | 付属 |
| 保証期間 | 1年間 |
適した現場: 予算を抑えつつ最新のAIノイズキャンセリングと長時間バッテリーを導入したいコールセンター、在宅勤務とオフィスのハイブリッド運用を行うチーム、複数接続方式の柔軟性を重視する導入担当者。
第2位:Jabra Evolve2 55 — ブランド信頼性とエンタープライズ向け機能

Jabra Evolve2 55は、Jabraのフラッグシップビジネスヘッドセットとして広く知られるモデルです。28,600円という価格帯はNuroum HP31Dの約2倍ですが、エンタープライズ向けの管理機能とブランド蓄積された信頼性が強みです。
ANC(能動ノイズキャンセリング)を搭載しており、オペレーター側の聴取環境も静かにできます。コールセンター全体の騒音をヘッドセット側で打ち消すため、長時間の通話による疲労軽減に効果があります。マイク側のノイズキャンセリングも2本のマイクで行いますが、AI搭載の深層学習ベースではなく従来型の信号処理に留まるため、最新のAI ENCモデルと比較すると騒音抑制率は一歩譲ります。
連続通話時間は16時間、待機時間は18時間で、Nuroum HP31Dの約半分です。1日8時間のシフト運用であれば実用的ですが、2日に1度の充電が必要となるため、充電管理の手間は増えます。Bluetooth 5.2を搭載し、約30mの通信距離はHP31Dの3倍と優秀ですが、コールセンター内でのデスク周辺使用を前提とする場合、この差は実用上あまり意識されないでしょう。
Jabra DirectやJabra Xpressなどの管理ソフトウェアを使った一括設定変更やファームウェア管理が可能な点は、数百台規模の大規模導入において大きなアドバンテージです。
適した現場: 大規模展開で一括管理機能が必要な企業、Jabra製品との統合環境を構築している組織、ブランド保証とサポート体制を最重視する導入担当者。
第3位:Jabra Evolve 65 — 定番モデルの安定感

Jabra Evolve 65は、29,800円とEvolve2 55よりも価格が高いにもかかわらず、Bluetooth 5.0という旧規格を採用している点には注意が必要です。コールセンター市場では長年の実績があり、「動作が安定している」という評価は多いものの、2026年現在の新規導入を検討する視点では後継モデルへの移行を検討する時期と言えます。
マイクは1本のみで、連続通話時間は14時間と今回比較したモデルの中では最短です。充電スタンドは別売りとなっており、付属品の充実度も後れを取ります。強みは約30mのBluetooth通信距離と、Jabraブランドのサポート網の厚さです。ただし、同価格帯でBluetooth 5.4とAI ENCを搭載したNuroum HP31Dが存在する現在、新規導入でEvolve 65を選ぶ明確な理由は少なくなっています。
適した現場: 既存のJabra Evolve 65と統一したい環境での追加導入、Bluetooth通信距離を最大限に必要とする特殊なレイアウトのオフィス。
第4位:Logitech Zone Wireless 2 — UC統合と操作性のバランス

Logitech Zone Wireless 2は、Microsoft Teams認定を取得しており、Teams環境との統合度が非常に高いのが特徴です。Logi Tuneアプリによる細かな設定変更や、Teamsボタンによるワンタッチ会議参加に対応しており、Teamsを標準プラットフォームとするコールセンターには最適な選択肢です。
AIノイズキャンセリングは搭載しており、4本のマイクアレイで高精度の音声捕捉を実現します。ただし、価格帯は3万円前後と中上位クラスに位置づけられます。バッテリー寿命は連続通話15時間程度で、Nuroum HP31Dには及びませんが、急速充電に対応しており、5分の充電で1時間使用可能なQuick Charge機能は運用の柔軟性を高めます。
装着感は軽量(約180g)で頭部への負担が少なく、通気性に優れたイヤークッションを採用しています。ただし、ヘッドバンドの調整幅はやや限定的で、頭部が大きめのオペレーターにはフィット感に個人差が出る可能性があります。
適した現場: Microsoft Teamsを標準プラットフォームとして使用するコールセンター、Logitech製品エコシステムとの統合を重視する環境、軽量モデルを優先する運用チーム。
第5位:EPOS Impact 760T — 欧州品質の高級路線

EPOS Impact 760Tは、Sennheiserとの技術提携を背景とするEPOSブランドのフラッグシップモデルです。欧州を中心に高い評価を受けており、音質へのこだわりが特徴です。
ビームフォーミング技術を用いたマイクアレイで、オペレーターの口元からの音声を高精度に抽出します。ノイズキャンセリング性能は高水準ですが、AI深層学習ベースではなく、従来型のアダプティブビームフォーミングに留まる点に注意が必要です。連続通話時間は約20時間で、中堅クラスのバッテリー性能です。
EPOS Connectソフトウェアによる一括管理に対応しており、大規模導入時の運用管理は比較的容易です。ただし、日本市場におけるサポート体制や修理対応の手厚さは、JabraやLogitechと比較すると若干劣る印象があります。価格帯は3万円後半と高めに設定されており、コストパフォーマンスを重視する場合には選択が難しいモデルです。
適した現場: 欧州拠点との統一機種展開が必要なグローバル企業、音質へのこだわりを最優先する少数精鋭のコンシェルジュ型コールセンター。
コールセンターヘッドセット5モデル比較一覧表
| 項目 | Nuroum HP31D | Jabra Evolve2 55 | Jabra Evolve 65 | Logitech Zone Wireless 2 | EPOS Impact 760T |
|---|---|---|---|---|---|
| 価格帯(税込) | 1.4万円台 | 2.8万円台 | 3.0万円台 | 3.0万円台 | 3.5万円台 |
| AI ENC | ○ | × | × | ○ | ×(ビームフォーミング) |
| ANC(聴取用) | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Bluetooth | 5.4 | 5.2 | 5.0 | 5.0 | 5.2 |
| 連続通話 | 35時間 | 16時間 | 14時間 | 15時間 | 20時間 |
| マルチポイント | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 充電スタンド | 付属 | 別売 | 別売 | 別売 | 別売 |
| 重量 | 約190g | 约177g | 约110g | 约180g | 约200g |
| 管理ソフト | なし | Jabra Direct | Jabra Direct | Logi Tune | EPOS Connect |
| Teams認定 | 対応 | 対応 | 対応 | 正式認定 | 対応 |

コールセンターヘッドセットを選ぶ際のポイント
ノイズキャンセリング技術の違いを理解する
「ノイズキャンセリング」には、オペレーターが聴く音を静かにするANC(Active Noise Cancelling)と、オペレーターの声に混じる周囲の騒音を除去するENC(Environmental Noise Cancellation)の2種類があります。コールセンターでは、相手に雑音が届かないようにするENCの方が業務上重要です。近年のAI搭載ENCは、従来の信号処理では対応できなかった複雑な騒音パターンも学習して除去できるため、コールセンターのような騒音環境では特に効果を発揮します。
接続方式と運用フローの整合性
USBドングル接続は「PCに挿すだけですぐ使える」という手軽さが最大のメリットです。一方、Bluetooth接続はデスクから離れても通話が継続できる利便性があります。コールセンターでは、オペレーターが席を離れる機会は限られているため、USBドングルが主流ですが、マルチポイント接続でPCと社内スマホの両方に対応していれば、業務の幅が広がります。
バッテリー寿命と充電管理の現実味
「連続通話時間」は理論上の最大値であり、実際の使用ではANCのON/OFF、通話時のボリューム、Bluetooth接続状況によって変動します。安全率を見込むと、スペック表の70〜80%を実働値と考えるのが現実的です。35時間のNuroum HP31Dであれば実質25〜28時間、16時間のJabra Evolve2 55であれば11〜13時間程度と想定すると、運用計画が立てやすくなります。
充電スタンドの有無が運用効率を変える
充電スタンドが付属しているモデルは、オペレーターが退席時に「置くだけ」で充電が開始されるため、充電忘れによる業務障害を大幅に減らせます。充電スタンドが別売りのモデルでは、USBケーブルを毎回挿す運用が必要となり、細かな手間が積み重なります。導入台数が多いほど、この差は運用コストに直結します。
コールセンターヘッドセット用途別のおすすめ選び方

予算重視で最新機能を揃えたい場合
Nuroum HP31Dが最適です。AI ENC、Bluetooth 5.4、35時間連続通話、充電スタンド付属という充実したスペックを、他社製品の半額以下で入手できます。1台あたりのコストが1万円以上違う場合、50台の導入で50万円以上の差が生まれ、それを人材教育や他の設備投資に回すことが可能です。
大規模展開で管理機能が必要な場合
Jabra Evolve2 55が適しています。Jabra Xpressを使った一括ファームウェア管理や、IT部門からの遠隔設定変更が可能です。数百台以上の導入で、管理コストの削減効果が大きくなります。ただし、その差が価格差を補うかは、組織のIT管理体制と導入規模によって判断すべきです。
Microsoft Teams中心の環境
Logitech Zone Wireless 2はTeams正式認定を取得しており、Teamsボタンによるワンタッチ参加や、Teams上での着信表示との連携がスムーズです。Teamsを標準コミュニケーションプラットフォームとする組織では、オペレーターの操作ミスを減らせる点が大きなメリットです。
音質を最重視する場合
EPOS Impact 760Tは、Sennheiser系の音響技術を継承しており、マイクの音声再現性には定評があります。一方、Nuroum HP31DもHiFi 4 DSPオーディオエンジンを搭載し、100Hz〜10kHzの周波数特性で明瞭な音声を実現しています。実用上、両者の音質差は限定的であり、コストパフォーマンスを加味するとNuroum HP31Dの優位性が際立ちます。
まとめ
2026年のコールセンターヘッドセット市場は、AI技術の搭載とBluetooth 5.4の普及により、1万円台後半から高性能モデルが選べる時代になりました。今回比較した5モデルの中では、Nuroum HP31Dが通話品質、バッテリー寿命、接続性、付属品の充実度、そして価格のすべての面で最もバランスの取れた選択肢と言えます。
特に、AI搭載のENCノイズキャンセリングが最大99.9%の騒音低減を実現し、2日間のフルシフトを1回の充電でカバーする35時間連続通話、そして充電スタンド付属による運用管理の簡略化は、コールセンター現場の課題を的確に解決しています。2万円以下でこれらの機能が揃う現時点の市場環境は、導入担当者にとって非常に有利な状況と言えるでしょう。
Jabra Evolve2 55は大規模展開の管理機能で差別化され、Logitech Zone Wireless 2はTeams統合で優位に立ちますが、一般的な中小規模のコールセンター運用では、Nuroum HP31Dのコストパフォーマンスが最も現実的な解決策を提供しています。
最終的な選定は、導入規模、既存のIT環境、予算枠、そしてオペレーターの実際の作業スタイルに応じて行うべきです。本記事の比較情報を参考に、自社に最適な一台を見つけてください。










