「この会議、必要ある?」と感じたことはありませんか? 実はこの悩み、あなただけではありません。弁護士ドットコム株式会社の「社内会議白書2023 by MeetingBase」によると、約9割のビジネスパーソンが「社内会議に無駄を感じたことがある」と回答しており、「会議が長すぎる」「参加者が適切でない」などが主な要因となっています。その背景にあるのが、“会議体”の設計と運用の問題です。
そもそも「会議体」とは何でしょうか? そして、なぜ今、見直すべきだと言われているのでしょうか?
この記事では、「会議体とは何か」から「種類」「役割」「設計方法」までをわかりやすく解説していきます。特に会議体の導入や再構築を考えている方、新任マネージャー、チームリーダーの方には、ぜひ最後まで読んでいただきたい内容です。
会議体の意味とは?ビジネスで使われる正しい定義と使い方
会議体とは:ただの「会議」とは違う?
「会議体」とは、簡単に言うと組織内で定められた“会議の仕組み”や“枠組み”のことです。 たとえば、「経営会議」や「取締役会」「品質改善会議」など、それぞれ目的や参加者、開催頻度が決まっている会議がありますよね? これらをひとまとめにして管理する枠組み、それが「会議体」です。
つまり、ただの集まりや雑談の延長ではなく、“制度として位置付けられている会議”だと考えるとわかりやすいでしょう。
会議体の意味を整理すると:
- 目的に応じた会議の分類
- 決裁や承認フローの一部
- 組織運営やガバナンス強化の仕組み
近年はリモートワークの浸透により、会議の在り方が見直され、「どんな会議体が本当に必要なのか?」が問われています。
会議体の種類とは?代表的な会議体一覧とその特徴
会議体一覧:こんなにある!社内の会議体
「会議体 一覧」としてよく見られる主な種類は、以下の通りです。
【1】経営系会議体
- 取締役会
- 経営会議
- 役員会議
経営戦略や重要な方針を決定する、組織の中枢となる会議体です。
【2】実務・部門系会議体
- 営業会議
- 開発会議
- 管理部門ミーティング
日常業務の報告・課題共有・進捗確認など、実務レベルでの情報連携を行います。
【3】プロジェクト会議体
- 商品開発プロジェクト会議
- IT導入プロジェクト会議
- イベント運営会議
期間限定のテーマで組成される会議体。クロスファンクショナルなメンバーが集まるのが特徴です。
【4】全社横断系会議体
- 品質改善委員会
- 労務安全委員会
- CSR委員会
全社レベルで取り組むべき課題に対して組成されるもの。部署横断で連携が必要です。
会議体の役割とは?企業が導入する目的を解説
なぜ企業は会議体をつくるのか?
会議体の役割は大きく以下の3つに分けられます。
1. 意思決定の場
経営層が集まり、重要な経営判断を行う「取締役会」や「経営会議」はその代表例です。
2. 情報共有と報告の場
営業会議や部門ミーティングでは、各部門の進捗やトラブルを共有し、全体のスピードを落とさずに進行させるために活用されます。
3. 組織横断の連携促進
プロジェクト会議体や委員会などでは、異なる部署の人材が知恵を出し合い、課題解決へとつなげます。
つまり、会議体は単なる「会議のスケジュール」ではなく、企業活動の心臓部ともいえる存在なのです。
会議体の設計方法|効果的な会議体をつくる5つのポイント
1. 会議体の目的を明確にする
「この会議体は何のために存在するのか?」が曖昧だと、形骸化の原因に。
2. メンバーと役割の設計
意思決定者がいない、発言しない人ばかり…そんな状況にならないように、必要な人を必要なだけ配置することが重要です。
3. 開催頻度とフォーマットの標準化
毎週?隔週?月次? 会議体ごとに最適な頻度と資料フォーマットを決めましょう。
4. 議題と議事録の管理体制
「前回の議題は何だったっけ?」を防ぐために、議事録管理ツールの活用をおすすめします。
5. 会議体の評価と改善
「この会議体は本当に機能しているか?」を定期的にチェックし、改善していくことが大切です。
会議体がうまく機能しない理由と、改善のためのヒント
よくある課題
- 会議体の目的が不明確
- 発言者が限られている
- 決まらない会議ばかり
- 結局、行動につながらない
解決策は?
- アジェンダを事前共有する
- ファシリテーターを明確にする
- 会議体ごとにKPIを設ける
- 会議時間を短縮し、集中力を保つ
会議体を「意思決定の場」に変えることが、組織のスピードを変える第一歩です。
会議体に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 会議体と普通の会議はどう違うのですか?
A. 会議体は「定期的に組織内で実施される公式な会議の枠組み」です。単発のミーティングではなく、目的・役割・構成メンバーが明確に定義されているのが特徴です。
Q2. 会議体の設計を見直すのに適したタイミングは?
A. 組織の再編や、新しいプロジェクトの立ち上げ時、リモートワークへの移行時などが見直しの好機です。また「決まらない会議が増えてきた」「参加者の発言が少ない」と感じた時もサインです。
Q3. 小さなチームにも会議体は必要ですか?
A. はい、必要です。小規模でも「情報共有」「意思決定」「進捗確認」などの目的を持つ会議体があると、チームの一体感とスピードが高まります。
Q4. 会議体を効率よく運用するツールはありますか?
A. はい、Notion・Asana・Google Workspaceなどのコラボレーションツールや、議事録管理に特化した専用ツール(例:Minutes、DocBase)などが活用されています。
Q5. 会議体を減らした方がいいという意見もありますが?
A. その通りです。すべての会議体が必要というわけではありません。目的を失った会議体や、情報共有だけで終わるものは廃止・統合・リニューアルの対象にしましょう。
これからの会議体とは?ハイブリッド時代の設計ポイント
オンラインとオフラインをどう融合する?
会議体は今、「物理空間」から「デジタル空間」へと移行しています。 ZoomやGoogle Meetを使った会議体運用が一般化し、360度Webカメラやスピーカーフォンの導入も加速しています。
たとえば、Nuroumの「360 Pro」なら、発言者を自動追跡するAI搭載で、遠隔でも臨場感のある会議体が実現できます。
ハイブリッド型のポイント:
- 対面とリモート参加者に情報格差を作らない
- 全員が同じレベルで参加できる機材環境
- 録画・議事録自動化ツールとの連携
これからの会議体は“リアル+デジタル”のバランスがカギになります。
まとめ|会議体を整えるだけで、組織が変わる
「うちの会議、なんか意味ないな…」と感じたら、それは“会議体”の見直しどきかもしれません。
会議体とは、ただのスケジュール表ではなく、組織全体の意思決定や情報共有を司る“仕組み”です。
- 目的が明確か?
- メンバー構成は適切か?
- 決まる会議になっているか?
この3つを意識して会議体を設計・改善すれば、あなたのチームや組織はもっと動きやすく、成果につながるはずです。
そして、ハイブリッド時代の今こそ、デジタルツールの活用も含めて会議体を再定義していく絶好のチャンスです。
まずは1つの会議体から。小さな改善が、大きな変化につながります。